１７世紀初頭西欧において近代哲学を切り拓く二人の思想家が現れた。「人間は自然の中で最も弱い一本の葦にすぎない、しかしそれは考える葦である」と瞑想録でパスカルが云い、デカルトは考え抜いた末に「我思う故に我あり」(方法論序説)との絶体観念に到達…

村上春樹のベストセラー小説(1987年刊)をヴェトナム出身の気鋭トラン・アン・ユン監督(仏)が映画化したものだが原作を読んでいないので原作に関連付けた感想を述べることはできない。 この映画はポスト全共闘世代の語り手「ボク」(３７歳)の18年前の謂わば「…

法人税５％減税の閣議決定後玄葉大臣が「デフレ脱却のため法人税を５％減税する」主旨の発言をしていたが誰がそんなことを真に受けるのであろうか。精々企業の内部留保を積み上げる程度が関の山ではあるまいか。バブル崩壊後当時の自民党政権は企業の国際競…

元禄１５年(1702)１２月１４日、赤穂浪士４７人が主君浅野内匠頭長矩の無念を晴らすべく高家旗本吉良上野介義央邸に討ち入り本懐を遂げた事件は広く人口に膾炙しているところであるが、実はこの事件の３０数年前類似した事件が起きていたことは最近はあまり…

久しぶりに映画を観た。実を云えば「武士の家計簿」を観たかったのだが上映時間の都合から「ヤマト」を観ることとなった。もう一つの理由を云えば主演の木村拓哉氏が某テレビに生出演した折、氏の「ヤマト」への思い入れ様に尋常ならざるものを感じていたか…

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「キャタピラー」(監督 若松孝二)を観る。 この映画は寺島しのぶが第６０回ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞(銀熊賞)を日本人として３５年ぶりに受賞した話題の映画だ。寺島と言えば目下放映中の大河ドラマ「龍馬伝」で龍馬の姉(乙女)を好演していることも…

社会の公器と多分自負しているであろう新聞報道がこのところ極めて異状を呈している様だ。殊にＳ紙(本日)の恣意的記事は鼻持ちならない。新聞が世論操作に加担したり偏狭思想のプロパガンダに墜してはならない。自社の主張は「社説やコラム」欄の展開に留め…

「アメリカの日本潰しが始まった」(日高義樹著徳間書店刊)を読む。 これほど過激なタイトルの本を最近目にしたことがなかっただけに興味深々で一読した。日高氏は現在アメリカのハドソン研究所主席研究員を務めているだけにそれなりの確証があって書かれたも…

「普天間問題」を改めて問う。 鳩山総理は普天間問題について「腹案」を持つており五月末日の解決に向けて水面下で一所懸命努力をしていると言う。野党も国民の殆ども解決できなかったらどうして呉れるのかと金切り声をあげている様に思えてならない。これま…

「高校生平和大使」の国連派遣を問う。 １９９８年以来毎年夏に高校生を国連本部に派遣して来た「ながさき平和大集会実行委員会」が今年も懲りずに「高校生の平和大使」の募集を開始したそうであるが金と時間をかけて数名(６～７名)の高校生をして「核兵器廃…

「幸福(しあわせ)」考 過日鳩山総理が日本人の「幸福度」を調査したい旨の話をされていたが総理はブータンの様な「幸福度」を想定しての発言なのであろうか。ブータン国が王政から民主政冶へ移行される頃のドキュメンタリーを以前見たことがあったが南部に住…

「日米同盟の正体 迷走する安全保障」(孫崎 享・講談社現代新書)を読む。 鳩山内閣が直面している最大課題の一つは「普天間基地」移設問題ではなかろうか。自ら五月末をタイムリミットと明言しているだけに背負った十字架は重いに違いない。ただこの問題を我…

鳩山総理の「贈与」問題に思う。 このところ確定申告の時期もあってか党首討論をはじめ新聞テレビでも競って鳩山総理への母親からの巨額な資金提供問題をここぞとばかりに垂れ流している。仕掛ける方の常套手段は総理は知らなかったというが国民の殆どは信じ…

知人からの薦めもあり先日久しぶりに映画を観た。まあ異次元(３D)体験とでも言言いたいのだが小生には他人様に薦めるほどの感慨は沸かなかった。何故だろうかと反省しては見たが他人に納得してもらうだけの理屈は見当たらない。多分齢を取り過ぎているのかも…

東京地検特捜部の社会的正義とは何か？ 昨１５日夜民主党の国会議員が「政治資金規正法違反(不記載)」容疑で東京地検特捜部に逮捕された。通常国会の開催を３日後に控えての強権発動である。さてこれから先特捜部は本命とする「某氏」の逮捕起訴まで視野に入…

拝啓 平成新成人１２４万人のみなさまへ。 平成の御世を頂き今年で早や二十二年、今年成人を迎えられる皆さんは平成二年<1990年>生まれの謂わば丸ごと平成新成人であります。今年満二十歳を迎えれる新成人の皆さまご成人おめでとうございます。 皆様は自分達…