hatuncle007’s diary

百年先の日本を考えよう

「大いなる陰謀」を観る

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 先月3本の映画を観た。「奈緒子」「実録・連合赤軍」そしてこの「大いなる陰謀」である。「奈緒子」は伝説的駅伝コミックの映画化されたもので長崎の高校駅伝を舞台にした青春もの。「連合赤軍」は1970年代過激学生闘争に突っ込んで行つたセクトの余りにも悲惨なあさま山荘への断末魔である。3時間に及ぶ上映時間は苦痛でもあった。

 さて「大いなる陰謀」は極めてアメリカ的ストーリーであり且つアメリカの「現実」をシリアスにリアリティタツチで映像化した作品に仕上がっていて小気味がいい。若き野心的政治家ジヤスバー・アーヴィング上院議員トム・クルーズ、大物女性ジャーナリストのジャニーン・ロスにメリル・ストリーブ、そして監督はロバート・レッドフォードだ。

 物語は2001.9.11同時多発テロ後の対テロ戦争大義を掲げアメリカ軍のアフガニスタン侵攻が極秘の中で進められていた。この極秘作戦を敢えてアーヴィングはロスにリークする。ロスは尋ねる「その極秘作戦は何時開始されるの?」と。アーヴィングは答える「10分前だ」。大学院を蹴って「国を変える為に戦場へ行くこと」を志願した2人の青年(アントワン・フィシャー&マイケル・ペーニャ)はアーヴィング等の無謀な新戦略「テロ戦争の大義」のために象徴的に見殺しにされて行く。

 映像はワシントンと戦場(アフガニスタン)それにカリフォルニア(アフガン戦争に志願した学生の恩師歴史学教授マレー(レッドフォード)と一学生との対話)を同時間軸に織り交ぜながら展開されて行く。

 マレー教授が学生に向かって言う「若さの素晴らしさは将来性と可能性だ。だがそれは永遠ではない。」(うろ覚えにて恐縮)。あの学生に決断を迫るシーンで人生の先達としてマレーのみならず誰もが若者に確りと言いたかつたメッセージではなかつたろうか。志ある若者には鬱とうしいただのお節介とは思われるが。