hatuncle007’s diary

百年先の日本を考えよう

「国体」予算があるのなら小中高の「体育」に充当せよ。

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 このところの児童生徒の学力低下も然ることながら体力も30年40年前に比べて著しく低下していると言う。漸く文科省が今年から児童生徒の体力テストを全国一斉に実施することを表明したところ案の定全国津々浦々で実施反対の狼煙が上がっているらしい。何とも可笑しな話に思えてならない。子供たちが自立し生活してて行くためには基礎学力も基礎体力も不可欠なのであるからして卑しくも教育に携わっている自覚があるのであれば斉しく真摯に取り組んで欲しいものである。

 それにつけても国体は青少年の体力向上には何等寄与していないだけでなく所謂「箱もの行政」の最後の砦と化してしまっているとしか思えないのは愚生だけであろうか。昭和21年11月の第1回以来全都道府県を一巡し既に二周り目も中程まで巡ぐり今年で63回目とのこと。さてここ一両年の開催地をどれだけの人々がご存知だろうか。開催県では4年も前から予算をつけて準備にかかると言う。中でも「箱もの(競技施設)」予算が群を抜いていることは想像に難くない。車の走らない道路を造るようなもので10億もの巨費を投じて造られたブールは大会後どれだけの人々に使用されるのであろうか。維持管理費だけでも馬鹿に出来ない額に上るというのにである。
 
 各都道府県が国体開催に要した予算は規模が同一でないので審らかではないが平均的には1000億程度はかかっているものと推定される。これ等の少なくとも半分は開催団体の負担となり当該団体の財政を逼迫させている事は明らかである。故に、もうそろそろ「国体」を取りやめたら如何なものかと思う。どうしても必要だと言うのであれば4年に1回(オリンピックの前年)とか或いは各競技別に年1回全国選手権大会を日本一の施設を有する都道府県で開催すれば足りるのではあるまいか。高校生には「インターハイ」があり小中学生用にも既にこの種の競技大会も開催されているのだから何等の不都合も取り立てては無いと思う。何よりも「箱もの」行政の片棒を担ぎ大人の運動会の域を出ない国体は潔く取り止めそれら予算の何分の一かでも小中高の体育教科の補助に当て児童生徒らの体力の伸長に資することの方が遥かに賢明なことに思われるが賢者諸兄姉のご意見は如何であろうか。とりわけ「国体」の所期の目的は夙に果されているのであるからし日本体育協会にあつては従前型「国体」の取り止めを含む抜本的改革を強力に推進して頂きたいものである。

 参照
 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/19/10/07092511.htm